■余剰金の配当と処分
◇当期純利益を計上した時の仕訳
・A社は、第10期の決算について当期純利益200円を計上した。
借方 貸方
損益 200 繰越利益余剰金 200
※当期の儲け(当期純利益)や損失(当期純損失)は損益勘定で計算されます。利益(儲け)が出た場合、損益勘定から繰越利益余剰金という資本(純資産)の勘定の貸方に振り替えます。損失が出た場合、損益勘定から繰越利益余剰金勘定の借方に振り替えます。
◇余剰金を配当、処分した時の仕訳
・A社は、第10期株主総会において、繰越利益余剰金300円を株主配当金200円および利益準備金100円とすることが承認された。
借方 貸方
繰越利益余剰金 300 未払配当金 200
利益準備金 100
※剰余金の配当とは株主に対する配当をいい、余剰金の処分とは、配当以外の利益の使い道をいいます。剰余金の処分項目には、会社法で積み立てが強制されている利益準備金(資本)等があります。
◇配当金を支払った時の仕訳
・株主総会後、株主配当金200円を現金で支払った。
借方 貸方
未払配当金 200 未払配当金 200
※株主配当金は株主総会の場で金額が決定するだけで、支払は後日となるので、未払配当金(負債)で処理します。